猫の食事の基本|キャットフードの選び方・量・回数・水の与え方をやさしく解説
猫と暮らし始めると、毎日必ず向き合うことになるのが「食事」です。
「どのキャットフードを選べばいい?」
「ドライとウェット、どっちがいい?」
「1日に何回あげるの?」
「おやつはあげても大丈夫?」
初めて猫を飼うと、キャットフード売り場の商品数の多さに驚くかもしれません。
でも、基本となるポイントを知っておけば、それほど難しくありません。
この記事では、猫の毎日の食事について、
- キャットフードの選び方
- 「総合栄養食」の意味
- ドライとウェットの違い
- 食事の量と回数
- 水の与え方
- おやつとの付き合い方
- フードを変更するときのポイント
まで、順番に紹介します。

キャットフードっていっぱいあるけど、何を基準に選べばいいの?

まず覚えてほしいのが「総合栄養食」という言葉だよ。ここから見ていこう!
猫の主食は「総合栄養食」を基本にしよう

キャットフードを選ぶとき、最初にパッケージで確認したいのが「総合栄養食」という表示です。
総合栄養食とは、そのフードと水を適切に与えることで、表示されている成長段階の猫に必要な栄養をバランスよく取れるよう作られたフードです。
毎日の主食として使うフードは、まず「総合栄養食」と表示されているものから選びましょう。
「一般食」「副食」「おやつ」とは違うの?
猫用の商品だからといって、すべてが主食になるわけではありません。
店頭には、
- 総合栄養食
- 一般食
- 副食
- 間食・おやつ
などがあります。
一般食やおやつは、基本的に総合栄養食と同じ目的の商品ではありません。
パウチや缶詰だから主食、ドライだから総合栄養食、というわけでもないので、商品の表示を確認することが大切です。

「猫用」って書いてあれば、全部ごはんとして食べていいと思ってた!

主食にするなら、まず「総合栄養食」の表示をチェックだね。
猫の年齢に合ったフードを選ぼう
総合栄養食なら何でも同じというわけではありません。
猫は成長段階によって必要とするエネルギーや栄養バランスが変わります。
大きく分けると、
子猫用
成長期の猫向け。
体が大きく成長する時期なので、成猫とは異なる栄養設計になっています。
成猫用
成長が落ち着いた猫の健康維持を目的としたフードです。
室内猫用、避妊・去勢後用、長毛猫用など、生活スタイルに合わせた商品もあります。
シニア猫用
年齢を重ねた猫向けに設計されたフードです。
ただし、何歳から切り替えるかは商品によって異なります。
パッケージに記載されている対象年齢を確認しましょう。

「有名なフードだから」だけではなく、その猫の年齢や生活に合っているかを見ることが大切だよ。
ドライフードとウェットフード、どっちがいい?
これは猫を飼い始めた方が迷いやすいポイントです。
結論からいうと、どちらか一方でなければいけないわけではありません。
それぞれ特徴があります。
ドライフード
いわゆる「カリカリ」です。
水分量が少なく、
- 保存・計量がしやすい
- 1食あたりの量を管理しやすい
- 自動給餌器でも使いやすい
といったメリットがあります。
一方、水分は別にしっかり取れる環境を用意する必要があります。
ウェットフード
パウチや缶など、水分を多く含むフードです。
一般的なウェットフードは水分を多く含むため、食事からも水分を摂取できます。
ただし、開封後は保存性が下がるため、商品の表示に従って適切に扱いましょう。
両方を組み合わせてもOK
朝はドライ、夜はウェットという方法や、両方を組み合わせて与える方法もあります。
ただし重要なのは、ウェットフードをいつものドライフードに単純に追加しないことです。
両方のカロリーを合わせて1日の食事量を考えます。

ウェットを追加した日は、ごちそうだからカロリーも追加でいいよね?

残念!ドライ+ウェットの「合計」で1日分を考えようね。
キャットフードはどう選ぶ?
基本は、
① 総合栄養食か
② 年齢に合っているか
③ 猫の生活スタイルに合っているか
④ 継続して食べてくれるか
の順番で考えると分かりやすいでしょう。
室内で暮らす成猫の選択肢①
ロイヤルカナン「インドア」
室内で生活する生後12か月齢以上の成猫向けドライフードです。
メーカーでは、室内生活の成猫に合わせてカロリーや食物繊維、ミネラルバランスなどを調整した製品として案内しています。
400g・2kgなど複数サイズがあるため、最初は小さなサイズから試す方法もあります。

初めて買うフードは、いきなり大袋より小さいサイズで食べてくれるか確認するのも方法のひとつだよ。
室内で暮らす成猫の選択肢②
ニュートロ「ナチュラル チョイス キャット 室内猫用 アダルト チキン」
室内で暮らす成猫向けのドライフードです。
第一主原料にチキン(肉)を使用した製品で、400g・2kgが用意されています。
フードの味や粒にも猫それぞれの好みがあるので、ひとつの選択肢として比較してみるといいでしょう。

有名なフードなら、どの猫でも絶対食べる?

そこが猫の難しいところ。品質だけでなく「その子が食べてくれるか」も大事なんだ。
「高いフード=必ずその猫に合う」ではない
キャットフードには、価格の安いものから高価なものまであります。
原材料や栄養設計、製造方法などにも違いがありますが、
価格だけで猫との相性を判断することはできません。
どんなに評判のよいフードでも、
- 食べない
- 体重が変化する
- 便の状態が合わない
など、その猫に合わない場合があります。
逆に猫がよく食べていても、対象年齢や目的が合っているかは別の話です。
「総合栄養食」「対象年齢」「給与量」を確認しながら、猫の体重や体調も観察しましょう。
1日にどれくらい与える?

必要な食事量は、猫によって違います。
年齢、体重、避妊・去勢の有無、運動量、体格、フードのカロリーなどによって変わるため、「猫なら1日○g」と一律には決められません。
まずはフードのパッケージに記載されている給与量を目安にします。
そして、
- 太ってきていないか
- 痩せてきていないか
- 食べ残しが多くないか
- 便の状態に変化がないか
などを確認しながら調整します。
体重が増え続けたり減り続けたりする場合は、自己判断だけで大きく食事量を変更せず、獣医師に相談しましょう。

「もっと食べたい!」って言えば増やしてもらえる?

おねだりの量じゃなくて、体重と適正な給与量を基準にしようね。
食事は1日何回?
成猫では、1日の必要量を数回に分けて与える方法があります。
朝・夜の2回にしたり、少量ずつ複数回に分けたり、生活スタイルに合わせて決めましょう。
子猫では一度に食べられる量が少ないため、成猫より回数を多くする必要があります。
ペットフード協会でも、子猫では1日3〜4回に分けて与えることを案内しています。
大切なのは、1回分ではなく「1日トータルでどれだけ食べたか」を把握することです。
家族それぞれが食事を与えていると、知らない間に1日分を超えてしまうこともあります。
置きっぱなしと時間を決める方法
ドライフードを器に入れたままにして、猫が好きな時間に食べる方法もあります。
ただし、この方法では「どれくらい食べたか」が分かりにくくなることがあります。
特に、
- 食欲の変化を確認したい
- 体重管理をしたい
- 多頭飼い
- 食べ過ぎる猫
では、1日の量をあらかじめ計量して管理する方が分かりやすいでしょう。
食器も毎日使う大切な猫用品
食器は、
- 洗いやすい
- 安定している
- 清潔を保ちやすい
- 猫が食べやすい
ものを選びましょう。
プラスチック、ステンレス、陶器などさまざまな素材があります。
高さのある器を好む猫もいます。
おすすめ:猫壱「脚付フードボウル レギュラー」
高さのある猫用食器です。
陶器製で安定感があり、メーカーでは猫が頭や喉を大きく下げず食べられるよう設計した商品として案内しています。
毎日使用する食器なので、キャットフードと一緒に紹介しやすいアイテムです。

ごはんの中身だけじゃなくて、お皿も大事なんだね。

毎日使うものだから、食べやすさと洗いやすさの両方を見よう。
猫の食事では「水」も忘れずに

猫の食事を考えるとき、フードと同じくらい重要なのが水です。
いつでも新鮮な水を飲めるようにしておきましょう。
水飲み場は一か所だけでなく、猫が過ごす場所に合わせて複数設置する方法もあります。
猫によって、
- 普通の水皿が好き
- 広い器が好き
- 流れる水を好む
など好みがあります。
あまり水を飲んでくれない場合は、器や設置場所を変えてみることも方法のひとつです。
ウェットフードを食事に取り入れると、食事から摂取する水分量を増やすこともできます。
水とフードの器は清潔に
フードの食べ残しをそのままにしたり、水を長期間交換しなかったりせず、食器はこまめに洗って清潔を保ちます。
特にウェットフードは水分量が多く、開封後や食べ残しを長時間室温に置いたままにしないよう注意しましょう。
商品の保存方法にも従ってください。
おやつは「別腹」ではありません

猫がおやつを喜んで食べる姿を見ると、つい何度もあげたくなります。
でも、おやつにもカロリーがあります。

おやつはごはんじゃないから、カロリーゼロ……?

そんな夢のような仕組みではありません!
おやつを与える場合も、1日の食事全体のバランスを考えましょう。
また、おやつを主食代わりにするのではなく、主食には総合栄養食を基本とします。
家族がそれぞれおやつを与える場合は、「今日はもうあげたよ」と共有する仕組みを作っておくと与えすぎを防ぎやすくなります。
人間の食べ物を安易に与えない
「少しくらいなら」と、人間の食事を猫へ分けるのは避けましょう。
人間用の料理は猫にとって塩分などが多すぎる場合があります。
また、
- ネギ類
- チョコレート
など、人間が普通に食べていても犬や猫では中毒を起こす可能性がある食品があります。
「猫が欲しがる=猫が食べても安全」ではありません。
食べてよいか分からない食品は与えないことが基本です。
フードを突然変えない
新しいフードを試すときは、今までのフードからいきなり全部変更するのではなく、猫の様子を確認しながら徐々に切り替えるのが基本です。
新しいフードを少量混ぜ、少しずつ割合を増やしていきます。
ただし、獣医師から食事療法食などについて具体的な切り替え方法を指示されている場合は、その指示を優先してください。
急に食べなくなったら「好き嫌い」と決めつけない
昨日まで普通に食べていた猫が急に食べなくなった場合、「飽きたのかな?」だけで判断しないことも大切です。
食欲の低下は体調変化のサインの場合があります。
特に、
- 食べない状態が続く
- 水も飲まない
- 嘔吐や下痢がある
- 元気がない
- 急に体重が減っている
などの変化がある場合は、動物病院へ相談しましょう。
病気がある猫のフードは獣医師に相談
腎臓病、尿路疾患、糖尿病などの病気では、栄養成分を調整した「食事療法食」が使われることがあります。
食事療法食は、普通の健康な猫向けフードを「少し健康にしたもの」という位置づけではありません。
持病がある場合や食事療法食への変更を考えている場合は、自己判断ではなく獣医師に相談してください。
猫の食事で毎日チェックしたいこと
食事は、猫の健康状態を知る機会でもあります。
毎日、
- いつも通り食べた?
- 水を飲んでいる?
- 食べる量が急に変わっていない?
- 体重が大きく変化していない?
- 嘔吐や下痢はない?
といったことを軽く確認しておきましょう。
いつもの状態を知っているからこそ、小さな変化にも気づきやすくなります。

「何を食べるか」と同じくらい、「いつも通り食べているか」を見ることも大切なんだよ。
まとめ|猫の食事は「その子に合った総合栄養食」が基本
猫の食事で最初に覚えておきたいポイントをまとめます。
- 主食は「総合栄養食」を基本にする
- 年齢や生活スタイルに合ったフードを選ぶ
- ドライとウェットはそれぞれの特徴を理解する
- 給与量はパッケージを目安に体重・体型を見ながら調整
- 1日の食事量を数回に分けてもOK
- いつでも新鮮な水を飲めるようにする
- おやつも1日の食事の一部として考える
- 人間の食事を安易に与えない
- フード変更は猫の様子を見ながら徐々に
- 急な食欲低下は「好き嫌い」と決めつけない
キャットフードには本当にたくさんの商品があります。
大切なのは、
「一番高いフード」でも「一番人気のフード」でもなく、その猫に必要な栄養を取りながら継続して食べられること。
猫の年齢や体調も変化します。
毎日の食事を観察しながら、その時の猫に合った食事を考えていきましょう。

よし!これでごはんの基本は分かった!

次は毎日の生活に欠かせない「猫のトイレ」を勉強しよう!
次に読みたい「基本ガイド」


